毎日の食事を何とかしたい…。でも、忙しいし、面倒だし、料理苦手だし…。気になっているけれど、どうしていいかわからないという方へ、コンビニで揃うバランス献立を紹介します。
健診項目の中で気になる項目の上位に位置する「コレステロール」について考えていきます。
1.コレステロールとは?
コレステロールは体内の脂質の一種です。体にとって欠かすことのできない重要な役割を持つ一方、たくさん増えすぎると動脈硬化の原因の一つとなります。
動脈硬化は自覚症状がありませんのでいつの間にか進行し、血管を傷つけたり、血流が悪くなっていることがあります。そして、血管が詰まってしまうと脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こし、その後の生活の質を低下させてしまうおそれがあるのです。
コレステロールは体内で作られており、不足分は摂取した食品からも吸収されますので、食品からの摂り過ぎには注意が必要です。
特に悪玉と呼ばれるLDLコレステロールの増え過ぎには注意したいものです。
2.コレステロールが上がる原因は?
コレステロール値が上がる原因は様々ですが、食生活の乱れ(特に脂肪の多い食事)や運動不足、ストレス、遺伝的要因などが関係しています。
その中でも、LDLコレステロールの増加は、肉やバター、ラードなど動物性の脂に含まれる「飽和脂肪酸」の摂り過ぎが原因の一つと言われています。
また、体内で中性脂肪が増えすぎると、LDLコレステロールが増えやすいことがわかっています。
3.コンビニで選ぶ食事のポイント
- 飽和脂肪酸を多く含む肉類は、「脂身の少ない部位」を選ぶ。
- 体を作る材料となるたんぱく質が摂れる主菜(肉・魚・卵・大豆製品)は、必ず入れる。
- コレステロールを排出してくれる食物繊維は不足のないように。(野菜・海藻・きのこ・こんにゃくなど)
- 魚や大豆製品は積極的に摂りましょう。
- 主食(ごはん・麺)・主菜(肉・魚)・副菜(野菜・きのこ・海藻)を意識しましょう。
4.コンビニで選ぶおすすめ献立3選
家にストックもできる!冷凍活用献立 528kcal
- 6種の具材の中華丼(冷凍)
- ねぎと油揚げのおみそ汁(インスタント食品)
- 五目白和え(チルド惣菜)
肉も魚介も入った野菜多めの中華丼をメインにしました。満足度の高いあんかけごはんは冷凍なので、いざという時のためにストックしておくのもいいですね。
食品表示を見ると、肉の使用部位が記載されている場合もありますので、脂身が多い部位かどうかを注意してみましょう。
みそ汁と副菜は、豆腐や油揚げなど大豆製品を使ったものを選びました。
たまにはさっぱりと麺献立 499kcal
- だし香る コシが自慢のざるそば(弁当)
- 和風だし香る 8品目のおでん(チルド惣菜)
- オクラのネバネバサラダ(弁当)
エネルギーも脂質も低いそばと、野菜もたんぱく質も一緒に摂れるおでんを組み合わせました。
サラダは海藻入りを選んで、食物繊維量もアップ!
サラダのドレッシングはポン酢やノンオイルを選ぶとエネルギーの摂りすぎを防止できます。
積極的に摂りたいお魚の和風献立 544kcal
- ごはん(レトルト)
- 赤魚の煮付(チルド惣菜)
- シャキシャキ食感のきんぴらごぼう(チルド惣菜)
- 塩ゆで枝豆(冷凍)
低エネルギー・高たんぱく質のお魚は、積極的に食べたい食品です。
ごぼうは食物繊維の宝庫ですね。
枝豆はたんぱく質を摂りながら、ビタミン・ミネラルも摂れる優秀食材!冷凍ストックの一品におすすめです。
まとめ
肉や魚料理のような「主菜」は、3食が同じ食材にならないように気をつけると偏りを防ぐことができます。
脂っこい料理や揚げ物などの油を多く使った料理は、毎日になるとエネルギーのとり過ぎになります。油を使った料理も、1食の中で1品くらいに抑えるようにしましょう。
最近のコンビニでは、おにぎりやお弁当だけではなく、1食分のチルドや冷凍の惣菜が増えてきています。日持ちがするのでまとめ買いをしてストックしておくことも可能です。
また、個包装になっているため、無駄になることもありません。選び方次第でバランスの良い献立にすることができますよ。
いろいろな食品から栄養を摂れるように、「昨日とは違うものを食べよう」と少しだけ意識して毎日の食事を選んでみてくださいね。
著者プロフィール
管理栄養士・健康運動指導士:奥山 綾乃
Mela Rosa(メラローサ)代表。病院管理栄養士として10年以上、フリーランス管理栄養士として福祉・保健・教育分野に従事し、現在は料理教室を主宰。個人・企業向けに、食に関する講演・セミナー講師、コラム執筆など活動中。地元青森県が掲げる「短命県返上」のため、簡単ヘルシーな食事で元気なカラダを作るお手伝いをしている。
Twitter:@rosa8_mela
Instagram:mela5115