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糖尿病は、現代人の生活習慣に密接にかかわる病気として知られています。糖尿病の診断では、空腹時血糖とヘモグロビンA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を指標としていて、健康診断においても、糖尿病の可能性を判定するためにこの2つの指標が使われます。いずれも、受診者から採血をして調べます。

糖尿病を判定する2つの指標とは?

血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のことです。空腹時血糖はその名の通り、9時間以上絶食した後の、空腹時の血糖の量を示しています。しかし血糖は、検査前の身体活動・精神状態に影響を受けやすい、不安定な指標と言えます。たまたま採血のときに血糖値が低かったり、糖尿病であっても血糖値が上がらないケースでは、病気を見逃してしまうことがあります。血糖値による検査の不安定さを克服したものが、もう一つの指標となるヘモグロビンA1cです。こちらは、赤血球のヘモグロビンAと血糖が結合したグリコヘモグロビン量を測定して得られる数値で、空腹時血糖と比べて安定した指標とされています。

糖尿病はなぜ起こるの?

食事をとり、胃腸で消化と吸収が行われると、ブドウ糖が血液の中に入ってきます。食事前に80~110mg/dlぐらいだった血糖値は、食後140mg/dlぐらいまで一時的に上がります。すると、それを察知したすい臓から、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンには、体内の血糖値を一定に保つ働きがあり、血中のブドウ糖をエネルギーとして活用できるようにしたり、余ったブドウ糖を肝臓や筋肉、脂肪に蓄えさせたりします。インスリンの分泌量が減少したり、働きが低下すると、消費しきれないブドウ糖が血液中に溢れます。この高血糖の状態が慢性的に続くと、糖尿病を発症します。

糖尿病のタイプとは?

糖尿病には大きく分けて、1型糖尿病と2型糖尿病があります。

1型糖尿病
すい臓のβ細胞が主に自己免疫で破壊され、インスリンがほとんど分泌されない状態に陥って起こる糖尿病です。若い人や子どもに多いのが特徴です。
2型糖尿病
遺伝や食べすぎ、運動不足、肥満などが原因で、インスリンの分泌量が減少したり、インスリンの働きが低下して起こります。なお、日本人の全糖尿病患者の9割以上がこの2型糖尿病です。

2型糖尿病の主な特徴とは?

2015年の厚生労働省の調査によると、日本では、男性の5人に1人、女性の11人に1人が糖尿病を強く疑われるとされています。また、男女共に、年齢と比例して患者の割合は増加しています。初期の糖尿病には、自覚症状がほとんどありません。ゆっくり進行して、のどの異常な渇き、頻尿、食べているのにやせる、だるさなどの症状が現れます。これらの症状が現れた時点で、病気がかなり進行していると言えます。
しかし、糖尿病の本当の恐ろしさは、血液中に溢れだした糖が全身の血管を傷つけ、さまざまな合併症を引き起こすことにあります。

糖尿病がもたらす三大合併症とは?

糖尿病は、全身にさまざまな合併症をもたらします。中でも糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害が代表的で、糖尿病の三大合併症と呼ばれています。

糖尿病性網膜症
慢性の高血糖が、目の網膜を傷つけます。わずかな出血と、白斑が初期症状としてあらわれることがありますが、ほとんどの場合自覚症状がありません。進行に伴い視力や視野が悪化しても気づかないまま、最終的には失明に至ることもあります。
糖尿病性腎症
高血糖が、腎臓の毛細血管を硬化させ、糸球体を傷つけます。腎臓のフィルター機能が衰え、たんぱく質が尿へと排出されはじめると、低たんぱくの状態となり、むくみなどの症状があらわれます。腎機能がさらに低下すると、老廃物を尿に排出することができずに、人工透析が必要となります。
糖尿病性神経障害
高血糖が、手足のしびれなどの神経障害をもたらすことがあります。足裏の違和感に始まり、しびれが足先から広がっていきます。手足の感覚の鈍化が進むと、深爪や靴擦れなどにも気づきません。細菌感染から壊疽(細菌が入り込み、組織が腐る状態)を起こして、最悪の場合、四肢切断に至るケースもあります。

糖尿病にかかる治療費は?

糖尿病の診療日数の平均は入院17.2日、外来4.7日で、医療費総額の平均は入院99.2万円、外来5.3万円です。人工透析には、週に3回ほど通院が必要で、1回につき4~5時間も時間を費やすことになります。このように、糖尿病は治療費が非常に高額なため、空腹時血糖もしくはヘモグロビンA1cの数値が高いと、医療費がかかるリスクが大きいとみなされ、健康年齢が高くなってしまうのです。
(健康年齢算出のしくみ)

血糖値をコントロールするには?

食生活を中心に見直し、運動をしましょう。かかりつけ医の指導の下、投薬が必要な場合もあります。

  • 1日3食「主食・主菜・副菜」を腹7分目にする
  • よくかんでゆっくり味わう
  • 炭水化物(ごはん、麺類など)の大盛りをやめる
  • 野菜や海藻、きのこ類を積極的に食べる
  • 間食・夜食をとらない
  • 禁酒を心がける
  • ウォーキングなどの有酸素運動を定期的に行う
  • 通勤や外出時間を利用して、こまめに身体を動かす
  • 質のよい睡眠とストレスを溜め込まない
  • 記載内容が必ずしもすべて正しく、すべての方に当てはまるわけではありません。予めご了承ください。