コンビニ飯でバランス献立に!〜元気な肝臓でいたい方へのおすすめ献立3選〜

毎日の食事を何とかしたい…。でも、忙しいし、面倒だし、料理苦手だし…。気になっているけれど、どうしていいかわからないという方へ、コンビニで揃うバランス献立をご紹介します。

健診結果が届いて気になってしまう「肝機能」の項目。特効薬はなく、生活習慣の改善が重要な脂肪肝について考えていきます。

1.脂肪肝とは?

脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたっぷりついてフォアグラのようになってしまっている状態を言います。自覚症状はなく、アルコールが原因の「アルコール性脂肪肝」とそれ以外の「非アルコール性脂肪肝」に分けられます。

肝臓では、使い切れなかった糖質や脂肪などを、いざという時のために中性脂肪という形で蓄える働きがあります。これらを使い切れずにどんどん貯め込んでしまうと脂肪肝になってしまうのです。

2.脂肪肝の原因は?

脂肪肝の原因として最も重要なのは肥満です。現在特定健診で注目している内臓脂肪は、肝臓の脂肪量と大きく関わりがあります。

その他、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病、年齢や遺伝的素因なども挙げられます。お酒の飲み過ぎは、アルコール分解の時に中性脂肪が合成されやすくなります。

また、極端な食事制限などで無理にダイエットした方も「低栄養性脂肪肝」という脂肪肝になることがあり、肥満の方だけの病気ではありません。

アルコール性脂肪肝より、非アルコール性脂肪肝の方が肝硬変や肝がんに進行するタイプがあることがわかっており、重症化する場合がありますので、注意が必要です。

3.改善のカギ

生活習慣が原因である脂肪肝は、食事・運動・禁酒などの生活習慣を改善することが大切です。いわゆる「食べ過ぎ・飲み過ぎ」が原因になりますので、食生活の改善が回復への近道です。

「脂を減らす」イメージですが、糖質を摂り過ぎている方が脂肪肝になりやすいことがわかっており、食べ過ぎの場合は全体量を減らすだけではなく、糖質の食べ過ぎに注意をしていきます。

4.コンビニで選ぶ食事のポイント

  1. 栄養バランスの良い食事を適量食べる。(主食・主菜・副菜)
  2. 疲れた肝臓を労わるためにたんぱく質食品はしっかりと。(肉・魚・卵・大豆製品など)
  3. 野菜・海藻・きのこ類はしっかり摂って食物繊維やビタミンを補給。
  4. 揚げ物など油の多い料理は週1〜2回くらいに抑えましょう。

5.コンビニで選ぶおすすめ献立3選

みんな大好きカレーライス献立 490kcal

  • 発芽米ごはん(レトルト)
  • スパイス楽しむ1/2日分の野菜カリー(レトルト)
  • 味付たまご(チルド惣菜)
  • コールスローサラダ(弁当)
ポイント

エネルギーや油は気になるけれどカレーは楽しみたい方へのおすすめ献立です。野菜もたくさん入って一石二鳥!

野菜たっぷりな分たんぱく質が少なめのため、足りない分は卵で補いました。コールスローサラダは甘めの味付けが満足度を上げます。

発芽米で、食物繊維やビタミン・ミネラルなどの栄養価を更にアップし、疲れた肝臓の修復に役立てます。

しっぽり和風惣菜献立 460kcal

  • いなり寿司3ヶ入(弁当)
  • ほっこりみそ旨 具だくさん豚汁(チルド惣菜)
  • お母さん食堂 だしにこだわる茄子の揚げびたし(冷凍)
ポイント

野菜を手軽に摂れて満足感のある具だくさん汁は、忙しい時にもおすすめです。温かい料理は、心も体もリラックスできます。

なすの揚げびたしは、油の旨味もあって、満足度さらにアップ。

いなり寿司以外では、魚が入ってマヨネーズなどを使っていないねぎとろ寿司がおすすめ。

手軽におつまみ風献立 442kcal

  • 五目釜めし(レトルト)
  • 炭火焼き鳥 塩(ホットミール)
  • 炭火焼き鳥 たれ(ホットミール)
  • 沖縄県産もずく1パック(冷蔵品)
ポイント

焼き鳥は、脂が少なめでたんぱく質がしっかり摂れる「もも」を選びました。ビタミン・ミネラルの補給には、手軽に摂れる海藻類がおすすめ。

もずくやめかぶは2〜3個パックになっているため、1パックとしましたが、エネルギーの低い食材のため、もの足りなければ追加しても。

ごはんはしっかり食べて、食べ過ぎを防止し、エネルギーを補給します。

まとめ

バランスの取れた食事の基本は「主食・主菜・副菜」が揃ったもの。ごはん・麺のような主食や肉・魚などの主菜は、1食の中で1品ずつにすると食べ過ぎを防止できます。

コンビニのお弁当の場合、野菜が不足していることが多いので、1品足すことでバランスが整っていきます。小分けパックになった海藻類などは手軽に摂れる優秀食材ですね。

3つの献立はエネルギーはやや低めですので、ヨーグルトや果物などを加えるのもおすすめです。

最近のコンビニでは、アルコール飲料もお菓子も、魅力的なラインナップでついつい手が出てしまいがちです。肝臓の脂肪を増やしてしまう一番の原因になりますので、食べる量や回数に気をつけ、取り過ぎないようにしましょう。

まずはお腹いっぱいではなく「腹八分目」から始めてみませんか。

奥山綾乃

著者プロフィール

管理栄養士・健康運動指導士:奥山 綾乃

Mela Rosa(メラローサ)代表。病院管理栄養士として10年以上、フリーランス管理栄養士として福祉・保健・教育分野に従事し、現在は料理教室を主宰。個人・企業向けに、食に関する講演・セミナー講師、コラム執筆など活動中。地元青森県が掲げる「短命県返上」のため、簡単ヘルシーな食事で元気なカラダを作るお手伝いをしている。
Twitter:@rosa8_mela
Instagram:mela5115